セリエA 第7節 Juventus VS. Inter

◇結果

Juventus(A) ー Inter(H)

2-1

 

4min ピアニッチ→ディバラ*1-0

18min ラウタロ・マルティネス(PK) 1

80min ベンタンクール→イグアイン          

 

◆スタメン

GK シュチェスニー

DF クアドラードボヌッチデリフトA・サンドロ

MF ケディラピアニッチマテュイディ

FW ベルナルデスキ、ディバラ、ロナウド

 

太字は前回の試合から引き続きのスターティング選手。

 

 

交代

62min ベンタンクール IN ケディラ OUT

62min イグアイン IN ベルナルデスキ OUT

71min エムレ・ジャン IN  ディバラ OUT

 

 

寸評

勝ち点差、わずか「2」で迎えることになった大一番、イタリアダービー。Juve側のスタメンはディバラを除き、全員が前回のCLグループステージ、Leverkusen戦のメンバーと同じディバラはイグアインの控えに甘んじることが多かったが、途中出場で起用されるたびに好印象なプレーを残してきたせいか今節ではスタメン。実際、ここ2試合は途中出場という限られた時間のなかでロナウドのゴールを演出する形でアシストをマークしている。また、ベルナルデスキはこの試合でも所謂『汚れ仕事』を担当したと言えるだろう。ブロゾビッチへの執拗なマンマーク、チェックはかなり効いていたように感じるし、ベルナルデスキの今季の起用法というか活路が見出されたような印象さえ受けた。

Juveの布陣はお馴染みとなりつつある4312。一方Interはコンテ監督が好んで使う可変式3バックを採用した352。首位Interとそれを追う2位Juventusというビッグゲームだったのは周知の事実であるが、主審ジャンルカ・ロッキというのも注目ポイントと言えただろう。

 

◇感想

躍動する両チームのアルゼンチン勢!

決勝点を挙げたのはゴンサロ・イグアイン

 

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今回のイタリアダービーもピピータがやってくれました!

 

・全てのゴールがアルゼンチン人によって生まれたイタリア・ダービー

得点者はJuventusからディバラ、イグアイン。そしてInterからはラウタロ・マルティネスと3人のアルゼンチン人によってゴールが生まれた。世代もそれぞれ違って、年長者からイグアイン(12月で32歳)、ディバラ(来月で26歳)、ラウタロ・マルティネス(22歳)とアルゼンチンはつねに優秀なアタッカーを輩出しているなという印象を受けた。特にここ最近ロナウドへのアシストを重ねていたディバラがいよいよ自身で今季初のゴールを決めたのがとても感慨深い。それが伝統あるイタリア・ダービーで、しかも自身の欧州プロキャリア(イタリア)での通算100点目というメモリアルなゴールだというんだから、まさに"持ってる"男である。

ピピータことイグアインのゴールはまさに17/18シーズンの後半戦のInter戦がフラッシュバックしたようなゴールでした。あのときはNapoliとスクデットレースを競っていて、ぜったいに勝ち点3が欲しい場面でイグアインが、ロスタイムにディバラFKからのクロスを頭で捻じ込んで逆転をもたらした。今回は逆転弾ではないが、ロナウドが加入した18/19シーズンは不在だったことを考慮すると、イグアインインテル戦は2試合連続で決勝弾をあげていることになる。しかも、敵地サンシーロで。なんとも頼もしい。

 

・光明が差したベルナルデスキの未来.....?

序盤からゴールが生まれるものの、決勝点は試合終盤の80分に生まれるという白熱な展開となったこの試合。この展開の中でもっとも私の関心を引き付けたのがベルナルデスキかもしれない。彼は正直なところ、今季は正直ファンの間で酷評されること*2がしばしばあった。私もそのうちの一人であった。「戦力飽和している現在のJuventusでは残念ながらベルナルデスキの居場所はない」こんな内容をつぶやいた記憶さえある。しかし、前回の公式戦であったLeverkusen戦での先発起用を観て「おや?いつもと違うぞ」という違和感を感じ、今節のイタリア・ダービーでそれは確信に変わった。 

彼はLeverkusen戦ではアンカーであるバウムガルトリンガーを良くチェックしていたし、今節で言えばブロゾビッチにしつこく付きまとっていた。ベルナルデスキの献身的なプレイは数字にも表れていて、今回ベルナルデスキが下がった61分までのブロゾビッチのパス数の平均をセリエA6試合分で取ってみると、58.8本/61minということが分かった。そしてこの試合で61分までにブロゾビッチが回したパス数はわずか40本/61minである。平均パフォーマンスからおよそ32%低下している。もちろん、パスの本数は対戦相手の性質によって変わる部分が大きいかもしれないが一つの例として、ベルナルデスキの立ち回りは効いていたと言えるのではないか。事実、ベルナルデスキが抜けてから彼の役割を、すでに動き回ってたディバラや途中から入ったベンタンクールは引き継ぎが上手くできずに33分で32本のパスを通させ、一時劣勢になった。ベルナルデスキが下がってからのブロゾビッチはおよそ1分に1本のペースでパスを回しているのだ。これはこの試合でのピアニッチのペースをも上回る。

フィオレンティーナ時代で築いた、ファンタジスタ的イメージを脱却し、トップ下インコントリスタ(=潰し屋)に変化することで彼はサッリ政権下で輝きを取り戻せるかもしれない。

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インコントリスタと言えばこの男を思い浮かぶ.....

 

・おわりに

Jokerの感想記事書いたり、代表ウィークというのもあってだいぶ更新が遅くなってしまいました。もともと速報性を売りにしているというよりは『文章を書く』練習として気ままに始めたブログ(言い訳)ですので読んで頂けている方には温かく見守っていただければ幸いでございます(笑)

とりあえずのところ欧州5大リーグで未だ無敗継続してるのは我らがJuventusだけみたいですし、首位奪還できて気分がいいですね!

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玉座を返せ、珍テルよ。 I want it。

次回の公式戦はセリエA第8節で日本時間10/20(日)AM3:45キックオフのボローニャみたいです。ボローニャ戦と言えば、今季イタリア挑戦中の冨安選手が話題ですが、代表ウィーク中に負傷したようで欠場濃厚だそうです。また、今のところDAZNの番組表にはないので配信はスカパー!限定になりそうですね。

*1:Optaの統計によるとこのゴールでイタリアでのプロキャリア通算100ゴール目のメモリアルゴールだそう  

*2:Twitter調べ