セリエA 第16節 Juventus VS. Udinese

◇結果

Juventus(H) ー Udinese(A)

3-1

 

9min ロナウド ー0

37min イグアインロナウド -0

45min デミラル→ボヌッチ 3-0

93min プッセート 3-

  

◆スタメン

Juventus

GK ブッフォン

DF ダニーロデミラルボヌッチデシリオ

MF ラビオ、ベンタンクール、マテュイディディバラ

FW イグアインロナウド

 

太字は前回の公式戦から引き続きのスターティング選手。

 

交代

75min ベルナルデスキ IN ディバラ OUT

76min デリフト IN ボヌッチ OUT

80min コスタ IN イグアイン OUT 

 

 

Udinese

GK ムッソ

DF ドゥ・メオ、トロースト=エコング、ヌイティンク

MF アヴェスト、デパウル、マンドラゴラ、フォファナ、ラーセン

FW オカカ、ラザーニャ

   

交代

61min プッセート IN オカカ OUT

66min ワラシ IN パウル OUT

82min ネストロフスキ IN ラーセン OUT 

 

◇試合展開

Juventusのスタメンに目を向けると、今節注目となったのがディバライグアインロナウドのトリデンテのスタメン起用、②ピアニッチ不在によるベンタンクールのアンカー起用と言えるだろう。

両チームの布陣はJuveは4312に対して、UdineseはWBを採用した352だった。しかし、ほとんどの時間帯で主導権を握られていたUdineseはどちらかというと終始532でゾーナルディフェンスを構えていたと見ていいだろう。

前半9分ボヌッチロングボールからロナウドが幸先良く先制すると、続いて37分ごろにはイグアインルーパスから抜け出したロナウド今季初のドッピエッタで追加点。前半終了前のCKには大外にいたデミラルが中に折り返し、それをボヌッチが頭で合わせ前半だけで3点差をつけた。

結果的に引いて守るUdineseにJuveのトリデンテが上手く機能した前半だったと評価できるのではないだろうか。

後半Udineseに特に大きな変更は見られず、前半と同様に敵陣でゲームを支配するJuveに対して引いて守るUdineseがカウンターを試みる展開が続く。時折、ボックス内で危険なシーンも見られたがブッフォンやデミラルなどの守備により失点は免れた。

後半の60分台を迎えると先に動いたのがUdineseだった。61分にプッセート、65分にワラシを投入し、中盤と前線の選手の入れ替えを計った。

75分ごろから80分にかけて、サッリ監督は今節試したトリデンテの解体に取り掛かり、75 分にディバラを下げ、ベルナルデスキを投入。80分にはイグアインを下げコスタの投入などを行った。

ロナウドは後半にもいくつかの決定機をむかえるが、ポストやGKムッソの好セーブなどに阻まれ、ハットトリックは実らず。

最終的にロスタイムの93分に右サイドにワイドに張っていたアヴェストから鋭いグラウンダーのクロスがあげられ、これにうまく対処できなかったJuveディフェンス陣の隙を突いたプッセートがボックス内でボールを突っつき1点を取り返し、試合終了直前にJuveはクリーンシートを逃す後味の悪い終わり方となった。

 

◆感想

話題のトリデンテが躍動!

ロナウドの公式戦4試合連続ゴールを含むドッピエッタ

今年最後のホームゲームを勝利で飾る!!

 

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イグアインからキャプテンマークを渡されたCR7だったが、それをマテュイディに譲る



まさかのDH7*1トリデンテがスタメン!~Sarriの断章シリーズ part1~

 あるときには、DH7の同時起用に関して以下のように語っていたサッリ。

“If I am sitting in a bar, it seems like a good idea to me too. If I am on the bench, then I have to take the balance of the side into consideration.

“If the team in future finds a great deal of balance, then we can try it, but right now that seems premature.”

 

『バーの席に座っていたらそれもアリかもしれんが、ベンチに座る以上チームのバランスを考えなければならない

『将来的にチームがバランスの観点で良い塩梅が見つけられたら試すこともできるだろう。しかし、現時点では時期尚早だ

 

 

この発言はCL グループの第2節でLeverkusenと対戦したあとに行われたインタビュー中でのことだ。ちなみにこのゲームはトレクァルティスタ*2ベルナルデスキが初起用された試合でもある。

これまた余談ではあるがDH7がスタートから起用されたんは今節が初めてとなるが、DH7はこれまで一つの攻撃的なオプションとしてサッリによって活用されてきたのも事実である。具体例をあげると、Inter戦で約9分間、CL第3節のLokomotiv戦で約42分間、Sassuolo戦で約26分間、CL第6節のLeverkusen戦で約24分間のおよそ4試合で100分間は同時にプレイしてきた。

しかし、今節のスタート起用についてはインタビュー内で以下のようにサッリは説明している。

“At this moment, those three are in good shape and we were facing an Udinese side that doesn’t really keep possession, they like to try long balls.

“I therefore thought this was a situation where we could afford to have them. As soon as Udinese starting passing it around more, we struggled, so it is a valuable option for us, but one we cannot use all the time.

『現時点でDH7の3人は良い状態であることに加え、Udineseはボールをキープするよりかはロングボールを好む。』

『そのことから、この状況なら3人を使えると判断したんだ。Udineseがボールを回し始めると、私たちは苦しんだ。よって価値あるオプションではあるが、つねに採用できるシステムではない

 

 このことから、あくまで選択肢の一つとしてDH7を今回スタートから採用したことが伺える。しかし、事実として3人が出てるときの攻撃はよく得点が生まれているのでいずれは3人がスタメンに固定される日が来るかもしれない。

 

・トリデンテに関する筆者の考え

いや~DH7がすごい話題になっていますけどぶっちゃけ自分は懐疑派ですね。欧州の大会でやってみろっちゅう話なんですよ。プロンビンチャのね、お金ないチームにたいして札束で殴りかかってるだけでしょ。というのが今節のDH7の個人的な意見ですね。

試合はたしかに支配していた時間が多かったし、チャンスも普段以上に作れていた気がするが、得点シーンでDH7が機能したねっていうのは2点目くらいですかね?1点目はボヌッチの神フィードとロナウドの決定力ありきみたいなもんだし。ディバラもたしかに絡んではいたけど、ロングボールを受けるのはディバラが必要条件ではないと思う。

とまあ、ちょっと辛口になってしまいましたがWBを採用した352システムとかなら実現可能なトリデンテではあると思います!でもサッリは3バックを嫌う傾向があるので、なんともいえない、、、

 

・おわりに

さて次回の試合は今年最後であり、2010年代最後のセリエAとなりますよ!

日本時間12/19(木)2:55キックオフのAwayでのSampdoria戦です。DAZNでLive配信されるみたいです。

Sampdoriaは一時は降格圏内にいたそうですが、"修理屋"ことラニエリさんが監督に就任してからはやや上昇傾向ありのチームですね。ジェノアとの灯台ダービーも制したみたいですので勢いはありそうです。Juveにはぜひ勝ち星をあげて、続く年内最終戦イタリア・スーパーカップに向けて士気をあげてもらいたいです!Forza Juve!!

 

*1:Dybala,Higuain,CR7の3人をまとめた名称らしい。イタリアの地元紙が使ってたみたいなんで便乗。

*2:Trequartista。イタリア語で「4分の3の人」の意味。いわゆるトップ下のこと。