John Mayer 新アルバム, Sob Rock 解禁!! 【Wild Blue 歌詞 和訳・解釈してみた】

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Sob Rock

お久しぶりです。

John Mayergが80'sの音楽にフィーチャー、発想を得た新アルバムがリリースされましたのでさっそくタワレコ某店に足を運びCDをゲットして参りました。

全体的にとてもクリーンで落ち着いていて、タイトル通りソフトな楽曲が多い印象です。(Sobとはすすり泣くという動詞)

しかし、それでいてアルバムの随所にJohn Mayerらしいブルース、カントリー、ジャズっぽいサウンドや歌詞もあって【ノスタルジックなソフトロック×シンガーソングライターとしてのJohn Mayerの個性】のブレンドが絶妙な割合でミックスされているような非常に完成度の高いアルバムだと思います。本当に何度でも聞ける。リラックスしたいとき、ドライブ中とか最適だと思います。

 John Mayerファンならもちろん、オジさん世代にはだいぶウケるのではないでしょうかね?

 

とりあえず、私の一番のお気に入りのWild Blueを訳してみました!

 

Wild Blue from Sob Rock 和訳


Never seen the sun before
Laying on the ocean floor
Walking through the wilderness
And living off the loneliness, oh

 

太陽なんて拝んだことがない

海の底に寝そべっている

俺は荒野を歩き続ける

そして孤独を生きるのさ

 

Wild blue deeper than I ever knew
Wild blue on a bed of grey
Oh baby, what a wild blue
I found myself when I lost you

 

荒々しい青、見たこともないくらい濃い

灰色のベッド(※1)の上の荒々しい青

あぁ、ベイビー なんて荒っぽいブルーなんだ

俺は君を失って、己を見つけた


All the tears I meant to cry
Dance across the evenin’ sky
And in my sorrow, I can see
That missing you belongs to me, oh

 

泣くために流す涙

夜空を駆け踊る

己の悲哀で気付かされる

此処にいないのにまだ此処にいる君を(※2) あぁ

 

Wild blue deeper than I ever knew
Wild blue on a bed of grey
Oh baby, what a wild blue
I found myself when I lost you

 

荒々しい青、見たこともないくらい濃い

灰色のベッドの上の荒々しい青

あぁ、ベイビー なんて荒っぽいブルーなんだ

俺は君を失って、己を見つけた

 

Wild blue deeper than I ever knew
It's a wild blue since you went away
Oh baby, what a wild blue
I found myself when I lost you

荒々しい青、見たこともないくらい濃い

君が去ってからずっとこの色なんだ

あぁベイビー、なんて荒っぽいブルーなんだ

俺は君を失って、己を見つけた

 

And you'll never know
The unlikely beauty(※3) in letting you go

(so don't worry) (※4)

君は知る由もないだろう

君を手放す思いがけない美しさ(※3)

(だから心配しないで)(※4)

 

感想・個人的超解釈 

めちゃくちゃグルービーなイントロから始まる、この楽曲。

もうイントロで好きになっちゃいました。気怠い歌声が情景をイメージさせる歌詞とjazzyなサウンドとぴったりハマってて独特などんよりな世界観を作り上げてて最高です。あとアルバム全体通してあまりないギターソロ*1があってそれがめちゃくちゃカッコイイ!!

 

さて、和訳して※を打ったとこを順に超解釈していきたいと思います。

 

・a bed of gray/ 灰色のベッド

これは和訳では直訳してしまいましたが、灰色のベッドは海の底の砂を代替表現したもので間違いないかと思います。というか私はそう解釈しました。根拠はサビ前の歌詞にあって、「Never seen the sun before, laying on the ocean floor」とあります。これは太陽の光も届かない、深い海底をイメージさせる歌詞です。サビではそのような状況を色(blue,gray)を巧みに使って表現しているのでサビ前のocean floor=a bed of grayという解釈に繋がりました。

 

・missing you belongs to me/此処にいないのにまだ此処にいる君を(※2)

ここは誤訳しやすいポイントだと思っていてthat節のあとmissing=恋しいと訳すと破綻すると思います。この部分はmissing you = 不在のあなた=that節の主語 が正しいと思います。しかし、ここで問題になるのがbelongs to me=私に属する という節。

んん?いないのに私のもの?ないものを所有する?? でも、この一文こそ、シンプルな言葉(日本の中学英語くらいの単語、構文)で哲学的な歌詞を歌にできるJohn Mayerのソングライターとしての真骨頂が発揮されていると思います。

話を解釈に戻すと、この「いない(missing)のに所有(belong)している」状況とは、去っていた恋人のことを指していると解釈するとわかりやすいかなと思います。サビからも明らかのようにWild Blueとは【恋人と別れて傷心中の主人公の内面を描いた歌】だと思うからです。

物理的にはもう傍にはいないんだけど、元恋人のことを引きずっている男性と思えば、ここの歌詞はすんなりハマるかなと。

 

・unlikely beauty/思いがけない美しさ

このunlikey beauty はつまるところ Wild Blueのことを指していると思います。恋人に去られて傷ついた自分にしか見ることのできない深い青(=深い悲しみ)は一周まわって美しいというか、こうやって書いてみるとフラれた男が強がってるような気もしますが(笑)

 

・(so don't worry)/(だから心配しないで)

ここがなぜカッコ書きなのかというと歌詞カードにこの歌詞の表記はないからです。でも、最後に確実に歌ってると思うんですよね。みなさんもぜひ聞いてください。

 

以上となります!!読んでいただきありがとうございました!

 

 

*1:(本アルバムでは意図的にギターソロを減らしてるみたいですよ)