UEFA Champions League 第3節 Juventus VS. FC Lokomotiv Moskva

◇結果

Juventus(H) ー Lokomotiv Moskva(A)

2-1

 

30min ミランチュク                     0-

77min クアドラードディバラ                 

79min ディバラ      

 

 

◆スタメン

GK シュチェスニー

DF クアドラードボヌッチデリフトA・サンドロ

MF ケディラピアニッチマテュイディ、ベンタンクール

FW 、ディバラ、ロナウド

 

太字は前回の試合から引き続きのスターティング選手。

 

 

交代

48min イグアイン IN ケディラ OUT

65min ラビオ IN マテュイディ OUT

81min ベルナルデスキ IN ディバラ OUT

 

 

寸評

スターティングに目を向けてみると前回の国内リーグ戦から4人のメンバーを入れ替えてきたJuve。特に興味深かったのがベンタンクールのトップ下起用だろうか。おそらくサッリが彼をこの位置に配置したのは今回が初かもしれない。ベンタンクールのトップ下起用はおそらく、Lokomotivのリトリート守備を仮定したうえで、Juveのボール保持する時間が長くなることを想定したからだと思う。なぜなら、ボールを持つ時間が増えれば増えるほど、ここ数試合で主に『潰し屋』としてトップ下起用されてきたベルナルデスキの役割は不要になってくるし、特にベルナルデスキはボールを持つと判断・認知の部分で弱点が露呈されるので、それならコンタクトは若干弱くなるけどボールをより動かせるベンタンクールを採用したのではないかと推測する。

Juveは4312でほとんどの時間帯でボールを支配するも、532⇔4411(≒442)の徹底された守備陣形を形成するLokomotivからゴールを奪うことがなかなかできないという流れが続く。そんな中でLokomotivはゴールキックからの大味な攻撃で千載一遇のチャンスを物にして先制して、0-1で前半を終える。

ハーフタイム後は後半3分という異例の早さでケディラを下げ*1イグアインを投入。サッリの現状打破をしたいという思いが伝わる交代策のようにも見えた。後半は特にクアドラードの配置をより高く保ってそこから攻撃のベースを築いていたように感じる。何度か右サイトから惜しい場面を作ったがLolomotivの守備を完璧に崩すことは叶わなかった。しかし、ディバラの劇的な2ゴールでなんとか逆転に成功したJuveはそのまま点差を維持して勝利。

 

◇感想

La Joyaの劇的2発で

ロシアのバリケードをぶっ壊す!!!!

 

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やってくれた俺たちの『宝石』。意外と珍しい(?)スライディングマスク

 

・Yuri Shyomin流、現実主義サッカーに苦しんだJuventus

いや~、とんでもない試合でしたね!全体を通してみると、LokomotivはJuveホーム戦をかなりリスペクトして臨んできたなという印象が強いですかねぇ。格上には大人しく地道に守備から固めるという徹底的なリアリストぶり。どこぞのポゼッション坊主*2は少し見習ったほうがいいのではというくらいの、ポゼッションを放棄した徹底的な守備を見せてきたLokomotiv。なんなら現実主義を究めすぎてスコアレスドロー引き分けで勝ち点1をもぎ取ったる!そんな気概が伝わってくるようなサッカーでしたが真実はYuri Shyomin監督に聞かないと分からないですね(笑)

先制をされたものの、あのゴールは正直プラン外で、いわゆるラッキーパンチではと筆者は考えていますがどうでしょう?デリフトの空中の競り合いが空ぶったところ(=単独のミス)からスタートしたのでプランにあったとは考えにくい。しかし、これがサッカーの恐ろしさ。まさにおそロシアです。。。。

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試合開始前のトンネルでのヘーヴェデス

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愛くるしい笑顔をみせるも.....

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試合中は鬼の形相!(驚) ちなみに失点直後とかではありません。0-1で勝ってます

 

・空気を変えた1発! そして運命を変えた2発目!

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ゴールを決め、背番号10を誇らしげに叩くパオロ・ディバラ

終始、Lokomotivの守備に苦しんでいたJuve攻撃陣だったが後半の30分すぎに今宵のショータイムは訪れた。唯一、攻めが通じていたクアドラードの右サイドからバイタルにいたディバラにボールが渡ると、まさに左足一閃!!GKが反応すらできない美しい軌道を描いて、ボールはゴールに吸い込まれていった。スタジアムのわずか一角にしか人が入ってないLokomotivサポの声援に押されていたアリアンツ・スタジアムもこのゴールには唸った。そして逆転への咆哮が轟いた。

そしてそのわずか2分後、相手の中途半端なクリアを遠目から放たれたアレックス・サンドロの強烈なミドルをGKギリェルメが弾くと、そこに誰よりも素早く反応し、詰めたのは背番号『10』パオロ・ディバラだった。あと15分耐えられたら、得ることのできなかった勝ち点3をもぎ取ったのだ。

先制ゴールでサッカーの恐ろしさを味わったJuveだったが、皮肉なことにLokomotivもサッカーの悪魔的恐怖を味わうハメになった。しかも2度も。Lokomotivにそこまで落ち度があったようには見えなかっただけに彼らからすれば悔しい夜になったに違いにない。心中察する思いである。しかし、彼らの洗練された守備陣形、守備スタイルは称賛に価するだろう。アウェー戦でも引き続き同じスタイルに出るのか、はたまた勝負に出るか今から楽しみだ。

 

・おわりに

次回の公式戦は国内リーグで日本時間10/26(土)22:00キックオフですね!昇格組レッチェとの対戦になります。おそらくターンオーバーが行われるみたいですのでいつもと違ったJuveが観られそうで楽しみです!ここまで全試合スタメンフル出場をしているボヌッチの代わりにルガーニが出るとか出ないとか?とにかく楽しみです。

読んで頂きありがとうございました。

*1:ケディラは通常60分あたりで交代される。

*2:同グループの某監督