UEFA Champions League 第2節 Juventus VS. Bayer Leverkusen 

 

◇結果

Juventus(H) ー Bayer Leverkusen(A)

3-0

 

17min イグアイン                     -0

61min ベルナルデスキ                 -0

88min ディバラ→ロナウド        -0

 

 

◆スタメン

GK シュチェスニー

DF クアドラードボヌッチデリフト、A・サンドロ

MF ケディラピアニッチマテュイディ

FW ベルナルデスキ、イグアインロナウド

 

太字は前回の試合から引き続きのスターティング選手。

 

 

交代

74min ベンタンクール IN ケディラ OUT

78min ラムジー IN ベルナルデスキ OUT

83min ディバラ IN  イグアイン OUT

 

 

寸評

スタメンの気になるところは、ベルナルデスキが先発したことだろうか。今季の彼はこれまでWGで何度か途中出場したが目立った活躍がないなかでの先発起用となった。サッリ監督曰く、直前のトレーニングでよく動けていたとのことだが、個人的にはレバークーゼンのビルドアップ対策として守備面でタスクをこなしてもらうために起用したのではないかと推測している。もらったチャンスでゴールをあげたのは評価できるだろう。

Juveの基本システムロナウドイグアインを2トップに置き、トップ下にベルナルデスキを配置した4321のようだった。

一方Leverkusenはバウムガルトリンガーとアランギスを2アンカーに据えた、4231を採用していたように感じた。

試合内容としては早い段階でJuveが相手の最終ラインの処理ミスからゴールできたのもあって、終始落ち着いて試合をコントロール出来ていた気がする。特にボールの主導権はほとんどレバークーゼンが握っていたが、ボックス内に上手く進入するわけでもなくボールを持っているからと言って脅威を感じる場面は少なかった。実際はJuveが受けた枠内シュートは0だったし、追加点も加わって危なげない勝利だったと言えるだろう。

個人的にはシュート決まらずこの試合中ずっとフラストレーション溜まり気味だったキングことロナウドがまたしてもディバラのアシストで3点目を取ったのがハイライトですかね。関係性は確実に良くなっていると思いますし、わりと冗談抜きでロナウドを気分良くさせるというのは大事だと思います(笑)

 

 

◇感想

 

ホームでクリーンシートでの快勝!

第2節終了時点で暫定1位!

 

※今回の感想はプレビューを中心に振り返っていこうと思います。

 

・スタメンについて

ほぼ予想どおりのスタメンに、ハフェルツをトップ下ではなく、右に配置するというのも当たりましたね。試合中に左サイドに変わってたりもしましたが。

 

・2CB+1アンカー(バウムガルトリンガー)によるビルドアップについて

キックオフ直後にハイプレス(下図参照)を仕掛けたことがとても印象深かったです。また、自分がプレビューで取り上げた2CB+1アンカーではなく実際は2CB+2アンカーで対応してきましたね。でもこれ自体がサッリの狙いでハイプレスを仕掛けることで相手のビルドアップにさらに人員を割けさせて、相手チーム全体の重心をさげることが狙いだったのかなと。チームの重心が下がることで中盤と前線が間延びしますし、なによりLeverkusen陣内の深くでパスを回させることでミスったときのリスクが大きい

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Leverkusenのキックオフ直後のJuve前線の守備。Kingが走ってるぞ!

上の画像のあとLeverkusenの#4にボールが入りますがほぼJuveの守備にハメられてて、パスコースに困りGKまで下げて、もっかいもらう→けっきょくミスってファイナルサードでJuveにスローインを与えてしまう。GKもGKで、パスコースなくて詰んでる状態ならボールを蹴り飛ばしてとりあえず仕切り直せばいいのに、Peter Boszの哲学・ポゼッション信条がそれをさせない。上手く相手チームの特徴を逆手に取っていたのではないかと思います。

 

・この試合におけるLeverkusenのポゼッションの正体

ポゼッション率を支えるパスの本数というデータ*1を見ても、Juveが528本Leverkusenが625本とほぼ100本の差があるにもかかわらず、ファイナルサード*2(相手陣内の深く)でのパス本数はJuveが120本に対して、Leverkusenは128本である。ファイナルサードで回したパスに注目すると本数の違いはわずか8本なのだ。これの意味することはけっきょくLeverkusenの高ポゼッション率というのは位置的な質が伴ってないということである。厳しい言い方をすれば後ろで回してるだけだったということだ。

 

・次回対戦時はどうなる?アウェーのときもラクに勝てるのか?

ちょっとLeverkusenのダメ出しが多かったですが、ポゼッションサッカーの最も恐ろしいところはその成長可能性にあると思います。ポゼッションサッカーというのは肉体的なフィジカルが支えているものではありません。むしろ、選手同士の距離感などの緻密なポジション取りや選手同士の共通理解などのインテリジェンスな部分がポゼッションサッカーを成長する糧となっているはずです。つまり、今回は快勝できたからと言って次も同じようになるとは限りません。

とは言え根本的な弱点として前線の選手にタレントが欠けるというのは否めない感じなので、侮りは禁物ですがアウェーでもJuve優位は変わらないかなとは思います。

 

読んで頂きありがとうございました!次はいよいよ今季初のイタリア・ダービーですね!いけ、首位奪還。Forza Juve!!!

*1:whoscored.comより引用

*2:ピッチを3分割に区切ったときの相手陣内の深いエリア