UEFA Champions League Round 16 Juventus VS Atletico Madrid 1st leg プレビュー

 

 

◇はじめに

この記事では、日本時間の2月21日(木)AM5:00キックオフ予定の、UEFA Champions League Round 16 Juventus VS Atletico Madrid 1st leg について調べたこと、考えたことを記していく。主に両チームの紹介から始まり、スタメン予想注目選手(キーマン)試合展開の予想について書いていきますのでお付き合い頂けると嬉しい。

 

 

◆チーム紹介

・Juventus

 所属リーグと順位: セリエA 1位(24節終了時点)

 監督マッシミリアーノ・アッレグリ(5年目)

 

近年のUCL成績

13/14シーズン GL敗退→ELベスト4

14/15シーズン 準優勝

15/16シーズン ベスト16

16/17シーズン 準優勝

17/18シーズン ベスト8

 

基本システム:4-3-3

 

特徴:

失点が少ない(国内リーグ最少失点、1試合あたり0.6失点)

・スペースをワイドに使う傾向が高い(サイドチェンジや遅攻を駆使する)

・クロスが多い

・エースストライカーの存在(今季ロナウドは81.6分おきにゴールまたはアシストを記録)*1

 

・Atletico Madrid

所属リーグと順位: ラ・リーガ 2位(24節終了時点)

監督ディエゴ・シメオネ(8年目)

 

近年のUCL成績

13/14シーズン 準優勝

14/15シーズン ベスト8

15/16シーズン 準優勝

16/17シーズン ベスト4

17/18シーズン GL敗退→EL優勝

 

基本システム:4-4-2

 

特徴:

失点が少ない(国内リーグ最少失点、1試合あたり0.7失点)

・スペースを狭く、コンパクトに使う傾向が高い(縦に速い攻撃が目立つ)

・敵陣でのボール奪取(=ショートカウンター)が多い

・前線からのプレッシング(特に2トップの守備貢献がかなり高い)

 

 

◇スタメン予想

・Juventus

🌟Point

①GKはトラブルが起きない限りシュチェスニーで確定だろう。(ペリンはCLでの起用がないため)

キエッリーニボヌッチは怪我で離脱していたが直前のセリエA24節で復帰。

③A・マドリーのFW2枚から始まるプレッシングに対してなにかしらの対策がほしい。通常ピアニッチがアンカーを一人で務めるが、一人でプレス回避できるのか?

監督がアッレグリであるということ

 

予想A(90%くらいの予想)

「奇策と見せかけてなんだかんだいつも通り」

180分あるということと、欧州の中でもJuveは地力はそれなりにあるということを踏まえて、どっしり構えて、余計なことせずに今季最も採用している4-3-3でいこうではないかという予想。予想というか願い(笑) 

右SBはカンセロでもいいのですがジエゴ・コスタが復帰してくると、左SHにグリーズマンが流れてくる可能性があり、カンセロだとプレスバックが厳しいかなと。もし、このシステムでカンセロを採用するなら左SBのほうがいいかなと。

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いつも通り4-3-3。180分あるわけですから

 

予想B(8%くらい)

「イタリア紙TUTTO SPORTによるタレコミシステム+α」

イタリアのスポーツ新聞が報道したカンセロ右WG」+ディバラ、ベルナルデスキベンチスタート。

うーーーん、なくはないと思う。そもそも普段のカンセロが右WGっぽい動きしてるし(笑)でも、そこに筆者的なスパイスを加えて、ディバラをベンチではなく完全に2列目に落とす予想。狙いは右サイドのDF陣がボールを持ったときの預けどころになる役割。ボヌッチデ・シリオはときたま致命的なパスミスをやらかすので(汗)

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カンセロ右WG!



予想C(2%くらい)

「個人的になんか面白そうなネタシステム」

狙いはA・マドリーの4-4ラインのマーク担当を不透明・不確実にすること。守備のことあまり考えてないネタシステム。本気でこれをやるならケディラとディバラに相当守備頑張ってもらわないと破綻する。

でも、A・マドリーは基本的に攻撃にあまり枚数を割かないからもしかしたらアリ?

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4-4-2ボックス!

・Atletico Madrid

🌟Point

ジエゴ・コスタが先発で出れるのか、出れないのか

A・マドリーの試合はほとんど見ないし、知ったかぶりはしたくないので、この1点に絞ってあとはベストメンバーっぽいメンツを考えました(笑)

 

予想A(80%くらい)

ジエゴ・コスタ先発いけるっしょ」

長期離脱はしていたが、直前の国内リーグ戦のラージョ戦で復帰。そこそこ動けてたような気がしますし、彼がいるのが実際ベストメンバーではないのかな。しかも、グリーズマンを左に置けば、ディバラの右サイド側での自由を奪うことができるかもしれない。

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4-4-2(ジエゴ・コスタ先発)

 

予想B(20%くらい)

ジエゴ・コスタ先発キツイ」

まだ本調子じゃないということでモラタ、グリーズマンの2トップ。A・マドリーの先発予想雑すぎてすみません(笑)

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4-4-2(ジエゴ・コスタ抜き)

 

 

◆注目選手

レオナルド・ボヌッチ(Juventus、CB、#19)

A・マドリーの2FWがJuveのCBまでプレスをかけてくることがまず想定できるため、ボヌッチのクオリティは非常に大事になってきそうだ。特にそのハイプレスをビルドアップ陣とうまくパスを回して回避できるのかが見どころのひとつ。

ボヌッチセリエAナポリ戦では自身のパスミスからボールをかっさられ失点しまったという苦い経験をすでに今季は経験している。パスカットからのショートカウンターはA・マドリーのお家芸なので、それだけは避けたいところだ。

また、武器と言えばボヌッチには正確無比な縦へのロングフィードがある。例えば、今季のCLグループステージでのマンU戦1st legのロナウドへのアシストやYB戦1st legでのディバラへのアシストは記憶に新しいだろう。どんなにプレスをかけられようが、それを無視して一瞬で局面を変えられる彼のロングフィードが炸裂すればA・マドリーにとって脅威になるに違いない。

 

クリスティアーノ・ロナウド(Juventus、FW、#7)

もはや、説明不要のこの男。昨年、新シーズンの始まりとともにスペインからイタリアにやってきた怪物はかつての宿敵と相対するため再びスペイン、マドリードの地を踏む。

ロナウドは9シーズン在籍したレアル・マドリード時代にA・マドリーとは29試合対戦し、22ゴール8アシスト*2と相性抜群のようだ。現在の状態も非常に良く、直近3試合では3試合連続ゴール中で4得点4アシストとCLの決勝トーナメント開幕に向けて素晴らしい仕上がり具合だ。

 

アントワーヌ・グリーズマン (Atletico Madrid、FW、#7)

次はA・マドリーの背番号7を背負うこの選手だ。もはや現在のA・マドリーの顔と言ってもいいグリーズマン。ロシアW杯をフランス代表として制し、満を持して、シーズン開幕前にはバルサ入り濃厚とも言われていたがけっきょく残留。ここまで公式戦32試合に出場して18ゴール9アシスト。国内リーグでは12ゴール7アシストと、ゴール&アシストで実に19個のゴールに絡んでいる。これはA・マドリーのおよそ56%のゴールに関与していることになる目を見張る数字だ。

Juveにとってはグリーズマンを封じることがA・マドリーの得点機会を半減させることに繋がるだろう。

 

・アルバロ・モラタ(Atletico Madrid、FW、#22)

14/15、15/16シーズンにはJuveに在籍していたモラタ。爆発的にゴールを量産するタイプではないものの2シーズンともに公式戦2桁ゴールを記録し、14/15CL準決勝対レアル戦では1st leg、2nd legとものゴールを記録し勝利に貢献。決勝のバルサ相手にも同点ゴールを記録するなど、大舞台、難敵相手にゴールを決めている。

A・マドリーにには1月28日にチェルシーからローンで合流した新加入選手。冬の補強として加入されたので合流してから日は浅いものの、合流後の試合にはすべて先発出場を果たしている。Juveとの古巣対決、元同僚にしてイタリアが誇る双璧キエッリーニボヌッチを攻略することができるのか注目だ。

 

◇試合展開

前提の知識として紹介するとJuveが今季苦しんだ相手としてセリエA第21節ラツィオコパ・イタリア敗退に追い込まれたアタランタが挙げられる。どちらの試合ともJuve陣内でのプレッシング強度が高く、A・マドリーと手法は違えど、前線からのプレッシングでボール奪取を目的とする点は共通しているだろう。

 

 ラツィオ戦のちょっとした考察動画を見てみたい方は以下の動画をどうぞご覧ください。↓↓↓

www.youtube.com

 

アタランタの守備に関しては戦術分析サイトを運営している、とんとんさんのこちらの記事を参考してくだい。

birdseyefc.com

つまり、この『前線からのプレッシング』が鍵となる試合だ。どこが狙われるかというJuveの右サイド、アトレティコにとっては左サイドで試合が展開していくと予想している。理由は、予想通りのスタメンになれば右サイド側のDF陣はデシリオボヌッチがいて彼らは時々致命的なパスミスをやらかす。ここをスカウティングされていれば狙われる可能性が高い。

そこで鍵となってくるのがJuveの心臓ことピアニッチディバラのプレス回避能力だ。ピアニッチは中盤の底でビルドアップにいつも加わっているが、守備の戦術理解が高いグリーズマンによるカバーシャドウ*3と2列目の連動により封じられる可能性がある。そのときにいかにディバラが援護できるかが第2のキーポイントだ。

A・マドリーの守備の手法としてボールサイドをコンパクトにするというものがある。これを逆手に取ってサイドチェンジをいかにできるかというのも得点機会を得るために重要なことだ。

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自陣の半分にも満たないエリアに10人いるコンパクトさ

 

また、A・マドリーは今季ホームで17試合戦って11試合クリーンシートをマークしている。これはクリーンシート率64.7%と非常に高い数値だ。そもそも守備が売りの両チームなのでお堅い試合になるのは必至だ。Juveの勝利という期待も込めて1-0(ロナウドのゴール)と予想しておく。

 

まとめると試合展開で重要になってくるのは

アトレティコ『前線からのプレッシング』に対してJuveがどういうリアクションを取るか

②得点がなかなか入らない堅い試合になる可能性が高い

③Juveはいかにプレス回避をし、サイドチェンジができるか

Juveの右サイドアトレティコにとっての左サイドで試合が動きそう

 

以上プレビューでした!長くなりましたが読んでいただきありがとうございます。

ぜひアウェーゴールもぎ取って勝利しましょう!

Fino Alla Fine!!!

 

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*1:出場時間(min)/(ゴール数+アシスト数)で算出。記録はセリエAとCLのスタッツをWhoscored.comより参照

*2:www.transfermarkt.comより参照

*3:ボール保持者にプレスをかけながらパスコースを遮断すること