セリエA第14節 ユーべ対フィオレンティーナ レビュー

 

◆概要

さて、明日の深夜26:00(12月2日AM2時)に迫ったセリエA第14節、首位ユヴェントス対10位フィオレンティーナ。試合はフィオレンティーナのホームスタジアムである、アルテミオ・フランキで行われる。この試合はどうやらDAZNの独占配信みたいなので普段スカパーで観戦してる方は要注意だ。

 ユーべの今季セリエAの戦績は12勝1分け無敗。一方、9月末に行われた第7節以降白星がないフィオレンティーナ。実に2か月近く勝利から見放されている。果たして、フィオレンティーナはホームで王者ユベントス相手から2か月ぶりの勝利をもぎ取ることができるのか。一方ユーべは15節のイタリア・ダービーに向けて、チームとして弾みをつけることができるのか注目だ。

 

1.見どころ?因縁?ドラマは生まれるのか

 ぱっと思いつく見どころ...というより因縁と言えば、ベルナルデスキが古巣相手に果たして出場するのかどうかといったところか。キエッリーニも一応古巣。

 ユーべ対フィオレンテイーナはいわゆるホームタウンを共有したりする類のダービーマッチではないが昔から仲が悪いみたいだ。ユーべは1990年に、後に白黒の栄光の背番号10を着てバロンドーラーにもなるロベルト・バッジオを当時財政危機に陥ってたフィオレンティーナから引き抜くなど、歴史を辿ると両者が犬猿の仲なのが分かる。

 細かく言えばバッジオ引き抜きの10年前に両者の対立関係を築く決定づける出来ごとがあったみたいだがここでは割愛する。興味がある方はぜひリンク先の記事を読んでいただきたい。とても分かりやすくて読み易い記事だ。 

 欧州サッカーは歴史が長い分、クラブの歴史を知ることでより楽しめるのではないかなと個人的には思う。まあ、調べなくても試合を見ていれば解説あたりがきっと話題に出してくれるだろう(笑)

 

2.気になるフィオレンティーナの選手

マルコ・ベナッシ

MF。中盤の要。昨シーズンよりトリノから加入。24歳。セントラルMFにもかかわらず、今期チーム最多の5得点。これは彼のキャリアハイと同じ数字だ。今シーズン得点感覚も身に付けて覚醒か?ここを抑えることが重要になりそうな予感。ベンタンクールあたりとバチバチやってもらいたい。

ジョバンニ・シメオネ

ポジションFW。23歳。A・マドリーの監督ディエゴ・シメオネの息子。Uー23アルゼンチン代表。イカルディに憧れてるらしいな。ウチのディバラだってこれから偉大なってくるんだぜ!

フェデリコ・キエーザ

 こちらも元イタリア代表のエンリコ・キエーザの息子。21歳。主戦場はウィング。デ・シリオとのイタリア人同士の決闘がみたい!

 

◇スターティングメンバー

予想(11月30日更新)

単刀直入に言ってベストな布陣では臨まないんじゃないかな。その理由の1つ目は直近の日程。ユーべは来週、第15節に3位インテルとのイタリア・ダービーが控えている。 

 ユーべは単独首位で2位以下に大きく勝ち点差をつけているが、ダービーマッチを語る上で現時点の勝ち点差なんかなんの気休めにもならないだろう。しかもインテルがもしCLのグループステージを突破したら、ユーべとはCL準々決勝以降で当たる可能性だってでてくる。ユーべの悲願を邪魔する仇なぞ叩きのめす他はないのだ。よってユーべはインテル戦に向けてベストな布陣をそろえたいはず。

 また、インテル戦の翌週にはCLグループステージ最終節であるヤング・ボーイズ戦が控えている。決勝Tの切符を手にしたとは言え、1位通過が決まったわけではない。よってここもできるだけベストな布陣で臨みたいのが本音ではないか。

 これら2試合のため決して過密な日程ではないが主力メンバーの怪我などのリスクはなるべく最小限に抑えたいところ。

 ベストな布陣では臨まない理由その2ベンチメンバーを試すため。フィオレンティーナは前線に若くて優秀なサラブレッドアタッカー、シメオネキエーザがいる20半ばや30超えたプレイヤーに"試す"は語弊があるかもしれないけど、ルガーニやベナティアに活躍してもらうにはもってこいの舞台じゃなかろうか。

 怪我明けのベルナルデスキや長いこと離脱してたエムレ・ジャンは文字通り試せると思う。キーンにもそろそろ1回くらいフルで出させてやれば?って感じですけどね(笑)

 

というわけで前置きが長くなりましたが以下予想スタメン

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カンセロとデ・シリオは可変。というかそっちのほうが良さそう。サプライズでアッレグリはキーン先発させたりしないかな...... うん、たぶんしない。

 

スタメン発表(12月2日 AM1:25更新)

 

 私の浅はかなスタメン予想は見事にハズれました(笑)そこまでがっつり温存するメンバーではありませんでしたね。

普段と変わったとこと言えばピアニッチが外れていますね。彼がいないとボールポゼッションはきっと下がりそうですな。ここはベンタンクールの成長の見せ時か!ディバラは今日もリンクマンとして中盤のパス回しに参加する役割がメインっぽいな~。

◆試合の展開(12月2日、21:43更新)

フィオレンティーナのキックオフから始まり、開始1分にはベナッシの強烈なミドルシュートが王者ユヴェントスのゴールを襲うが、枠の左側に外れる。 

 立ち上がりでゴール性の高いシュートを撃てたフィオレンティーナは比較的高い位置からプレスをしかけることが多く見受けられた。

4分ごろのシーン

 

明らかにターゲットにされているベンタンクール

 このようにユーべの心臓、ピアニッチ不在の弱点(=ビルドアップ、いなし)にどうにかつけこみたいフィオレンティーナの確かな意図があるように感じた。一方ユーべは攻撃面でイマイチ良い形でフィニッシュまで持ち込めずに苦しんでいた印象。

 しかし前半30分試合が動く。高い位置でボールを保持し、MFのクアドラードがフィールド中央あたりからビルドアップに参戦したとこから流れが動いた。中央付近で受けたクアドラードがそのまま左サイドの高い位置に走り込んだ左SBのカンセロにパスを供給、カンセロはクロスを放るもフィオレンティーナのDFに弾き返される。ルーズボールをそのままユーべが回収することに成功し、ベンタンクールを中心にボールを散らしていたとこディバラが生まれたスペースに一瞬で顔を出しボールを受け、ベンタンクールとワンツー、そのままドリブル方向とは逆の右サイド隅にシュートを放ちベンタンクールは今季2得点目のゴールでまたしてもアウェイで貴重な先制ゴールをあげた。

 

 前半43分にもバイタルエリア付近中央で今度はディバラとロナウドのワンツーがあり惜しい場面を作ったが追加点には至らず。

 後半入ってベナッシがまたしても立ち上がりに惜しいシュートを放ち流れを引き寄せる。しかし、フィオレンティーナは主にキエーザのいる左サイドから打開を試みるも決定的な場面まではなかなか持ち込めない。それでもアグレッシブな姿勢を崩さないフィオレンティーナからはキエーザの数々のシュートを中心に徐々にはであるが得点の予感が増してくる。

 ユーべからすれば若くて勢いあるチームに飲まれないためにも追加点がほしい展開だった。そして後半23分にまたしても相手の質の悪いクリアボールをクアドラードが回収するとユーべは主将のキエッリーニによって待望の追加点を得る。これでフィオレンティーナ今季初の複数失点

 2失点を喫したフィオレンティーナはオフェンスの勢いが劣るといったことはなく、2点ビハインドでも勇敢に王者のゴールに向かっていく。だが10分後、キング・CR7にトドメのPKを決められユーべの勝利は決定的になった。PKを鎮めたロナウドは課せられた仕事を終え、笑顔で途中交代。

 ユーべそのまま守るときは1枚だけFWを残す4-5-1でブロックをきっちり形成し、そのまま1失点も許さずクリーンシートのまま試合終了。

 

◇感想(12月2日、21:43更新)

個人的にはとても楽しめた試合でした!両チーム合わせて33本のシュート!前回のCLのバレンシア戦ではガチガチに守備固めされたので、フィオレンティーナの攻撃的な姿勢は見ていて新鮮だった。結果だけみたら3-0で圧倒したようにも見えるけど、シメオネの調子だったりやフィニッシュの精度などがもう少し良ければフィオレンティーナ側に1,2点入ってもおかしくない展開だったと思う。

ベンタンクールの今季2発目のゴールは、一連の流れも美しかったし、なにより評価が上がってきてる選手がゴールという記録に残る結果を出したのがうれしかったすね~。個人的にアンカーとしてのレベルはまだまだピアニッチには及ばないけど、ケディラ、ジャンのドイツ人コンビが仮に戻ってきたとしても先発はベンタンクールじゃないかな。あとキエッリーニのゴール久しぶりだった気がする!

ディンフェンス陣は観たかったデシリオVSキエーザ見れたし、ディバラのゲームメーカー、チャンスメーカーとしての質もよかったと思います。ディバラのプレースタイルについては個人的に思うところがあるので、いつか単独で記事書きたいなとか思ったり思わなかったり。

なにはともあれ、来週のイタリア・ダービーに向けていいリズムができたんじゃないでしょうか?次節ももちろん楽しみです!ちなみ次節のイタリア・ダービーはDAZNじゃなくてスカパーで独占生中継だそうです!!!  ころころ変わるのやめてほしい。。。(笑)

 

少しでも読んでくださった方ありがとうございます

では、このへんで~